対魔忍アサギ決戦アリーナ
生産しなきゃ、生産しなきゃと意気込んで真っ白い屋根眺めていたんですよね
居間の窓から、むかいの家の、よく猫通る、猫よく探される
ライトグリーンと浅葱色した傘がふたつ地面から浮かんでいて、120センチ
「マカロン」の笑顔のはなしをしていました、きっと同級生のあだ名なのでしょう
そんな同級生いなかった、いても笑顔のかわいさやそのかわいさを好きなんだよねって
友達に話す気持ちになれなかった、そんな友達いたにはいたけど
掃除の時間も、給食のときも、たぶん笑ってないんだろうね、華奢な肌の白そうな
少女のような少年で、小2のときから近視だろう、さいきんますます悪化して
たまに眼鏡をかけないで登校しては、ちやほやされる、ひそひそと
いちじくの実を下校中、目いっぱいからだ伸ばして、摘もうとうするとこ目撃されて
それも市井を賑わせる、まったく的外れもいいとこですよと、かすかな声のおぼろげに
耳たぶかすめ、あしばやに、去っていっては、同じクラスメイトの瞳孔を
開いてみたり、くくってみたり、してはなんにも知らない顔をして、ちびた鉛筆
転がして、DSの相手はもうとうのとっくにしてらんない、うすらうすらと
肌寒い季節になったものだなぁ、と2Hくらいの彩度でつぶやき、さっさと風呂に入って寝ろよ